貼雑歩録 Ver.2.0

日々の情報から拡散する好奇心と、思考の断片をスクラップブックのように書き留める試み。

半藤一利『昭和史 1926-1945』(平凡社
非常に読みやすく、あの時代に何が起こっていたのか、がわかる。冷静に考えれば戦争を回避できる局面はあったのに、メンツや自惚れが判断を誤らせ、坂道を転がるように最悪な方向へと突っ走る。そしてしみじみ、マスコミの力とそれに踊らされる国民の狂騒の怖さを思う。教科書的な史実の点と点を結び、その裏で何が起こっていたのかを語っているので普通に楽しめるはず。特に際立って偏向した意見の下書かれている訳でもなさそうだし、若い世代が昭和を概観するには最適かも。あと、特定の世代だからこそ書ける本ていうのがあるんだな、と感じた。僕らの世代では、これは書けない。

  

昭和史 1926-1945