貼雑歩録 Ver.2.0

日々の情報から拡散する好奇心と、思考の断片をスクラップブックのように書き留める試み。

Don Friedman『Circle Waltz』
『Kiss Me Kate』を見ていたら流れていたスタンダードナンバーを聴きたくなったので、引っ張り出してくる。「So in Love」と言えば、やはりこのアルバムが思いつく。ドン・フリードマンは白人のピアニスト。リリカルなタッチはとかくビル・エヴァンスとの類似を指摘されるけどパクリでは無くて、彼は彼でこれが独自のスタイルだったらしい。ベースのチャック・イスラエルがスコット・ラファロ亡き後のビル・エヴァンス・トリオに迎えられているので、確かにスタイルに相通ずる物があったんだろう。しかしエヴァンスに比べるとフリードマンのリーダー作は圧倒的に少ない。ちょっと不遇なピアニストかもしれない。アルバムタイトル曲の「Circle Waltz」も名曲&名演。
Mel Torme『Swings Shubert Alley』
確かメル・トーメが歌っていたよなー、と記憶の糸を手繰り寄せたら、正解。「Too Darn Hot」をノリノリで歌っていた。僕はアート・ペッパーが大好きなので、このアルバムとの出会いはメル・トーメ目当てと言うよりもサイドメンで参加していたペッパーが目当てだった。しかしメル・トーメのヴォーカルも最高。粋で洒脱で、心地よいスウィング感。ミュージカルのヒットナンバーを集めたアルバムなのでどの曲も素晴らしい。ちなみに1、4、7、10、12の5曲でアート・ペッパーのソロをフィーチャーしている。

  

サークル・ワルツ Swings Shubert Alley