貼雑歩録 Ver.2.0

日々の情報から拡散する好奇心と、思考の断片をスクラップブックのように書き留める試み。

エリー・フォール『美術史3 ルネッサンス美術』(国書刊行会
「批評ではなく、詩だ」、と非難されてしまうのも致し方ないな、というくらい主観で突っ走っている。読む事で体系的に美術の歴史が理解できるとは思えないけれど、ここまで感性の迸っている本はなかなかない。吉増剛造が詩の解説をする時に少し似ているかも。常人離れした鋭敏な感性にこちらが置いてきぼりをくらう感覚。とはいえ、彫刻の浅浮彫→フレスコ画→絵画みたいな流れが見えたり、ハッとさせられる事も多い。

 

ルネサンス美術―美術史〈3〉