2005-01-05 ■ 読 フィリップ・プルマン『黄金の羅針盤 下』(新潮文庫) ミルトンの『失楽園』にインスパイアされた冒険ファンタジー。3部作の第1部はボクらの世界と平行して存在していて、非常に良く似ているけどちょっとだけ違うパラレルワールドでのお話。子供向けのファンタジー小説だけど大人が読んでも鑑賞に堪えうる名作で、宗教、とくにこの場合「教会」が悪として描かれている。まぁ一口に悪と言っても勧善懲悪みたいな話ではないので何が悪なのか難しい所ではあるのだけど。なんにせよ、児童書で宗教を善として描かないというのはとても斬新な気がする。『失楽園』も読みたいな。