2005-08-06 ■ 読 澁澤龍彦『澁澤龍彦全集17 城と牢獄・妖精たちの森・太陽王と月の王・城』(河出書房新社) あまりに忙しくて読了に時間がかかってしまった。が、気分転換にはなるなぁ。全集なので重いのが難点なのだけど。それにしてもついに17巻目まで読んだか。残り5冊+別巻2冊。 嘘の真実。それはワイルドよりもずっと後に私が知った、ジャン・コクトーの説くところでもあった。書かれた途端に真実になる嘘もあれば、逆にまた、書かれた途端に嘘になる真実もある。何ごとであれ、私たちにそれを真実と思わせるのは、文章の力のみであって、それ以外の何ものでもないからだ。 「太陽王と月の王」より p.271