貼雑歩録 Ver.2.0

日々の情報から拡散する好奇心と、思考の断片をスクラップブックのように書き留める試み。

ジェフリー・フォード『白い果実』(国書刊行会
世界幻想文学大賞受賞作。そんな賞があることすら知らんかったけど、確かにその肩書きに偽りの無い作品。3部作の第2部に当たる『記憶の書』が先日刊行されたので、色々と思い出すために再読。本書は金原&谷垣が翻訳したものを、山尾悠子がリライトしたもの。その甲斐あってかとても雰囲気のある文章になっている。どうせなら3部作すべて山尾悠子にやってほしかったのだけどそうはいかなかったようで・・・。最初に読んだときもそうだったけれども、なんか青白い幽玄なイメージを抱くのは山尾悠子の文体のなせる業なんだろうな。

 

白い果実