貼雑歩録 Ver.2.0

日々の情報から拡散する好奇心と、思考の断片をスクラップブックのように書き留める試み。

アントン・チェーホフ『かもめ・ワーニャ伯父さん』(岩波文庫
チェーホフの著作はかなり膨大で全集にすると20冊超なのだけど、今はあんまり売ってない。ただ、この「かもめ」だけは出版され続けている。「かもめ」は最後主人公が自殺するのだけど、自殺は舞台上では行われない。ただ、銃声のみが聞こえる。今見えている舞台以外の空間を想起させた所が新しいなんて話を聞いた事がある気がする。演劇は全然詳しくないし、出典も不明瞭だけども、何となく納得。また、これもチェーホフに関してどこかで見聞きした事なのだけど、男の子と女の子が、一台の橇に乗って遊んでいる短編があるらしい。滑り降りながら男の子が女の子に好きだ、と言う話。ただそれを繰り返すだけの話だった気もするけど、凄く良さそうな話だった気がしていて、妙に気になっている。ISBN:4003262212