貼雑歩録 Ver.2.0

日々の情報から拡散する好奇心と、思考の断片をスクラップブックのように書き留める試み。

2003-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ケン・ヒューズ『チキ・チキ・バン・バン』 完全予定調和の幸せムービー。ピンチになると車が空飛んじゃうし。だが車が助けにくる所は感動的!?あと超有名な主題歌を聞いてるとなんか楽しい。原作は007でおなじみのイアン・フレミング。

バスター・キートン『キートンのセブンチャンス』 初キートン。かなり体をはっていて面白い。 チャールズ・F・レイスナー『キートンの蒸気船』 キートンシリーズはキートンが監督もしているものとそう出ないものがあるようだ。サイレントだが普通に面白い。…

『日本の詩歌全集23 中原中也・伊藤静男・八木重吉』(中央公論社) 当時の感想は、「中也は強い面白さ、八木は柔らかい面白さ。二人とも良かった。」となっている。この時期は詩や短歌等をよく読んでいたようだ。

ハワード・ホークス『リオ・ブラボー』 コテコテで痛快な西部劇。男の浪漫がある。脇役を含めキャラクターがそれぞれはっきりしていて、皆魅力的。

大岡昇平『レイテ戦記1』 読むのに体力と気合が必要である。莫大な資料や証言を整理し、レイテでの戦闘で何が起こったのか、を明らかにしていく。大岡昇平の代表作にして戦記文学の最高峰。一番最初に、「死んだ兵士たちに」と書かれている。「死んでいった…

『日本の詩歌全集22 三好達治』(中央公論社) 特に面白くなかった。今でもほとんど何も覚えてない。むむむ・・・。興味ないのに惰性で読むとダメなのかしらん。そのうち三好達治が読みたくなった時に再読しよう。ISBN:4124001924

ベルトルト・ブレヒト『ブレヒト戯曲選集3』(白水社) 確か2002年、ピナ・バウシュが来日した時にブレヒトの作品をテーマにした演目があった。初ピナ前の予習という事で自分も含めて友人3人が揃って白水社の戯曲選集を古本屋で買っていた事を思い出す…

尾崎翠『尾崎翠集成 上』(ちくま文庫) なんとも不思議な作品を残して消えた伝説の作家の作品が文庫二冊にまとめられて刊行。なんともありがたい。独特な文体が印象的。代表作、「第七官界彷徨」の冒頭だけ引用。 よほど遠い過去のこと、秋から冬にかけての…

斎藤史『斎藤史歌文集』 千夜千冊で知った。女性歌人、現代短歌、2・26事件、そんなキーワードに引かれて手に取った。まだ、語れる程彼女の事を知らず、ただ初めての現代短歌体験は詩とも違う、興味深いものだった。 ガルシア・ロルカ『ロルカ詩集』(土…

フリッツ・ラング『メトロポリス』

フリッツ・ラングの代表作。凄く良く撮れている。フリッツ・ラングはかなりの社会派。初めて見たのは『M』だったが、意外に社会性が強く驚いたことがあった。でも説教くさい訳では無い、いい映画。

ヴィトルド・ゴンブロヴィッチ『バカカイ』(河出書房新社) 初ゴンブロヴィッチ。バカカイは唯一の短編集。とりあえずこれだけは今でも簡単に手に入る。不条理な雰囲気。他の小説も読みたい。なかなか良かった。が、やはり後に読む長篇小説こそが真のゴンブ…

ライナー・チムニク『セーヌの釣りびとヨナス』(パロル舎) 大人向け絵本、が売れている。これもその筆頭。女性誌等に取り上げられたり、ちょっと小洒落た絵本。装丁もお洒落。読んで見たら実際面白かった。白熊のページは笑える。他の作品も買いたくなった…

ジャン・ジュネ『ブレストの乱暴者』(河出文庫) ジュネ程破天荒な作者もめずらしい。生後間もなく捨てられ養子となるが盗みを働き感化院に入れられる。間もなくそこも脱走。男娼、乞食、泥棒として数々の牢獄を経つつ放浪生活を送る。その後獄中で執筆活動…

D.W.グリフィス『散りゆく花』

映画史を一気に遡ってみる。グリフィスの代表作。こっそりDVD化されていて、しかも処分品扱いされていた。素晴らしい監督の影には必ず素晴らしい女優有り。グリフィスと言えば、リリアン・ギッシュ。淀川長治の永遠のアイドルの演技は可憐だった。男優は…

ジョン・カサヴェテス『フェイシズ』 カサヴェテスは今まで見てきた映画とはまったく毛色が違って、とにかく色々見たくてしょうがなくなった。独特な監督。 ジョン・カサヴェテス『こわれゆく女』 題名通り、1人の女が壊れていく。物凄くリアルで、怖い。演…

充実した春休み。しみじみ思うが映画は素晴らしい。やはり映像で語る映画が素晴らしい。映像は時に言葉を超越する。そんな場面を目の当たりにしたときの感動は筆舌に尽くし難し。言葉には不可能な普遍性。映像の前に言葉は羨望を感じるんじゃないかしらん。…

ルイス・ブニュエル『のんき大将』 改めてあらすじを読んで思い出した。普通に楽しめたはず。初見の感想には「のんき、ハッピーエンド」らしい。 ロベール・ブレッソン『ラルジャン』 淡々とした描写が怖かった。本当に淡々とした描写。 ヴィム・ヴェンダー…

アンドレイ・タルコフスキー『ノスタルジア』

シアター・イメージフォーラムへ。ノスタルジアは3回目だが今まではすべてビデオ。フィルムで見るのは初。やはり画質が全然違う。白い霧だけと思っていた所がうっすらと建物が見えていたり、とか。とにかく感動を新たにした。最後の蝋燭が消えないように歩…

増村保造『夫が見た』 女を騙す悪い男役の名前が石塚。極私的な理由で面白かった。増村保造は一環して女の怖さというか狂気をフィルムに定着させている。女はコワイ。 成瀬巳喜男『乱れ雲』 加山雄三、かっこいいじゃないか。これは文句無しの名作。湖で急に…

ルイ・フェルディナン・セリーヌ『なしくずしの死 下』(河出書房文庫)

セリーヌは間違いなく面白い。慣れるまでは読みにくいかもしれないけれども、癖になる文体。いつか『セリーヌの作品』も買いたい。装丁カッコイイし。 なしくずしの死〈上〉 (河出文庫) 作者: ルイ‐フェルディナンセリーヌ,Louis‐Ferdinand C´eline,高坂和彦…

ベルナルド・ベルトルッチ『暗殺のオペラ』 時間が混ざる感覚。青みがかった映像のイメージ。美しくて引込まれる。暗殺の森を見直したい。 溝口健二『雨月物語』 印象的だったのはカメラが横移動して幻想に入っていくという手法。まるで絵巻物のように。幻想…

須永秀明『けものがれ、俺らの猿と』 映画としてはダメ。鳥肌実はなんか、ホント凄い事になってるけど。

ニコラス・レイ『大砂塵』 ジャームッシュ、ヴェンダースの師匠。バーのカウンターでショットグラスが転がるシーンを鮮明に覚えている。良かったよなぁ、あのシーン。それとCGとか無い時代に普通にヒロインのドレスが燃えたりしてたけどあれは一体どうやっ…

ピーター・ハントケ『左利きの女』 小津へのオマージュ。 ハワード・ホークス『3つ数えろ』 名作ハードボイルド映画。脚本がフォークナー。だけど特にフォークナーっぽいなぁとは感じた記憶がないのだが。 溝口健二『赤線地帯』 溝口初体験。これは凄かった…

鈴木清順『殺しの烙印』 昨日の『ピストルオペラ』に引き続き清順。やはりこちらの方が素晴らしいと思ってしまうのでした。

ヴィム・ヴェンダース『ミリオンダラー・ホテル』 U2ボノの原案をヴェンダースが監督。ヴェンダースじゃないとダメダメになったんじゃないか、なんて思ってしまった。そういやU2のボノって『悪魔の詩』のサルマン・ラシュディを匿ってるなんて噂があった…

ヴィム・ヴェンダース『都市とモードのビデオノート』 服好き必見の1本。山本耀司のドキュメンタリー。耀司の若さにもビックリするが「デザイナーにならなかったら何になりたかったか?」というヴェンダースの質問に対して「ヒモ」と答えていたのが印象的。…