貼雑歩録 Ver.2.0

日々の情報から拡散する好奇心と、思考の断片をスクラップブックのように書き留める試み。

奥泉光『「吾輩は猫である」殺人事件』(新潮社)
奥泉曰く「漱石の「猫」のパロデイーはたくさんある。「吾輩は犬である」とか「ぼくは猫よ」とかいったものから、「吾輩はインキンである」なんてものもある。有名なのは内田百間の「贋作」であるが、僕はこれに不満があった。まず、贋作とうたっていながら、文体模写をしていない点、それから短い点である。自分がパロディーを書くなら、文体模写をし、本編よりも絶対に長く書こうと決意していた。」死んだと思っていた猫が実は生きていた。奇想天外の冒険ミステリー、これはこれで楽しいからいいやね。荒唐無稽=くだらない、じゃないし面白がれるって事も大切かな、と。

『吾輩は猫である』殺人事件