貼雑歩録 Ver.2.0

日々の情報から拡散する好奇心と、思考の断片をスクラップブックのように書き留める試み。

井伏鱒二井伏鱒二文集1』(ちくま文庫)
井伏鱒二と言えば『山椒魚』や『黒い雨』を書いた人だと言うことは知っているが、ちゃんと読んだ事はない。まぁ『山椒魚』とか読んだ事はあるけれど、その後積極的に読んだ訳でもなく、名前は知っている作家に留まっていたのだけど、最近ちくま文庫から取っ付きやすそうな本が出たので読んでみた。こないだ読んで惚れ込んでしまった小沼丹は若い頃から井伏鱒二に師事していたらしく、うまい事関心がつながって来た、というのもある。エッセイからは温厚そうな人柄が偲ばれるけど、なんか一言多いと言うか、余計な物が付いている感じがした。内容とは関係ないが「小林秀雄は学生の頃、日に6冊読んでいた。」らしい。とんでもないな。小林秀雄をちゃんと読んだ事がないので、機会を見つけてがっつり読んでみたいと思うようになっているけど、実現するのは春先か、もっと後かもしれないな。

 

井伏鱒二文集〈1〉思い出の人々 (ちくま文庫)