2005-04-02 ■ 読 庄野潤三『絵合わせ』(講談社文芸文庫) 自分の家族のとりとめのない日常を綴った作品。とりとめのない日常って言うのは何でもないのだけど、留まる事なく流れさっていって、取り返しのつかないものなんだと思う、ってほとんど同じ事解説に書いてあるぞ。むむむ。「とりとめない」の辞書的な意味からは飛躍するけれども、そうに違いない事が良くわかる本。そこには感動させる物語は無いので、物語を読みたい人には面白くない作品と言う事になるのかもしれないけど、物語を読むだけが読書では無いと思うので。それにしてもこの家族、かなり暖かくて良い雰囲気だなぁ。今日の写真は左から吉行淳之介、小沼丹、庄野潤三、安岡章太郎。