貼雑歩録 Ver.2.0

日々の情報から拡散する好奇心と、思考の断片をスクラップブックのように書き留める試み。

阿部和重『プラスティック・ソウル』(講談社)
ある日出版社から素人4人で共同執筆する仕事を依頼された主人公。すると、その共同執筆者の一人が突如失踪。自分の身の回りにも不可解なことが起こり始めて、妄想が暴走。そんで、それを回想。そういうお話。とにかく主体が変わりまくる。主人公なのか、主人公が自分を客体化して話しているのか、そいつの彼女の目線なのか。語り手がめまぐるしく入れ替わり、自分が見ていたはずの光景を自分が演じていたり、と世界がどんどんねじれていく!腸捻転小説と名づけましょう!?面白かった。

 

プラスティック・ソウル