貼雑歩録 Ver.2.0

日々の情報から拡散する好奇心と、思考の断片をスクラップブックのように書き留める試み。

ポール・トーマス・アンダーソンマグノリア
この映画は確かに新しい。映画と言うよりもむしろ紙芝居。まず言葉があり、映像が附随している様な印象。短いシークエンスでテンポ良く進みながら登場人物のエピソードが錯綜していく様は見事。とはいえ、やはり3時間は長い。そして、紙芝居であるが故に別に映画にする必要があったのか、とも思ってしまう。小説で十分、な気もした。が、これだけ複雑な話を破綻なくまとめた監督の腕は確か、だ。
フォルカー・シュレンドルフブリキの太鼓
グロテスクかつパワフルな映像が多い。ポーランド恐るべし、と言った感じ。ただこの映画は原作の前半部分でしかない。原作もいずれ読みたい。
テオ・アンゲロプロスユリシーズの瞳
ヴェンダースをして映画100年の歴史の中でNo.1と言わしめた作品。確かに傑作、というかアンゲロプロスは天才だ。霧のサラエボの街の中、楽団が演奏するシーンで何故か、妙に感動してしまった。