貼雑歩録 Ver.2.0

日々の情報から拡散する好奇心と、思考の断片をスクラップブックのように書き留める試み。

田中小実昌『ポロポロ』(河出文庫
戦争のキツサを独自の視点で語る。戦争の悲惨さというよりもキツサ、シンドサ、といったニュアンス。自分の体験を語りながら、それが「物語」になってしまう事を拒否しながら慎重に語る。特に「ポロポロ」は語りの中に物語になる事を拒否する見振り、みたいなものが入ってるのが特徴。もっとも従軍の話は話題が話題だけにそこまで面白い、というものでは無かったけれども。

 

ポロポロ (河出文庫)