貼雑歩録 Ver.2.0

日々の情報から拡散する好奇心と、思考の断片をスクラップブックのように書き留める試み。

ルパン三世2ndTVシリーズ 19』
109~114話。この巻はルパン、次元、五右ェ門それぞれをフィーチャーした話があってなかなかできも良い。五右ェ門のはひたすら五右ェ門が拷問されていて、ルパンとの友情話みたいな展開に。なかなか良かった。
『華麗なるミュージカルの世界』
NHKのドキュメンタリー「ショービジネスの幕開け」と「ジャズに夢中」の2つを見る。要するにコメディと歌と踊りの混ざりあったミュージカルは人種のるつぼ、文化のるつぼのアメリカの象徴。黎明期のキーパーソンは大物プロデューサーとして君臨したフローレンツ・ジーグフェルド。最初に雇ったのは歌も歌えないし踊れないマッチョな男ユージン・サンドー。音楽に合わせて筋肉アピールさせたら女性に受けて大当たり。性的魅力は売り物になると直感し、その後美女軍団のショーという方向へ向かっていく。お気楽なダンスショーからの脱皮を遂げたのがジェローム・カーンの「ショー・ボート」で、初めて人種問題などのシリアスなテーマを扱い、今までなかった1つの作品として主張し、何かを伝える作品としてエポックメイキングな傑作になる。ジーグフェルドがプロデュースした作品だが、彼自身これを越える作品はなかなかできなかったらしい。そして時代はブロードウェイの黄金時代、1920年代へ。新しい音楽、ジャズの登場で今までなかったリズム、言葉、ダンスが生まれていく。楽天的なコメディがもてはやされた時代で、お祭り騒ぎ。ガーシュインなど新しい作曲家が登場したのもこの頃だし、黒人が舞台に上がるようになったのもこの頃。そして20年代末になるとブロードウェイの大人気シンガー、アル・ジョルスンが初のトーキー映画「ジャズ・シンガー」に主演し、大ヒットする。トーキー映画の大ヒットはブロードウェイを直撃、追い討ちをかけるように29年10月、ウォール街で株価が大暴落。ブロードウェイは冬の時代を迎え、人材はハリウッドに大量流出。当時のトーキー映画にミュージカルの映画化やブロードウェイの舞台裏をテーマにした物が多いのはこういう背景があったりもする。