貼雑歩録 Ver.2.0

日々の情報から拡散する好奇心と、思考の断片をスクラップブックのように書き留める試み。

スタニスワフ・レムソラリス』(国書刊行会
SFの古典をポーランド語原典から新訳。今まで読まれてきた早川文庫版には1割近い削除があったんだとか。さ駆除された部分はソラリスの海の描写が中心で、これ抜きではソラリスは成立しない、というほどソラリスにおいて海は重要。と言う訳で本書が決定版の『ソラリス』。SFって今までほとんど読んだ事なかったけれどなかなか楽しい。結局人間にとって最後の最後までソラリスは未知の存在なのだけれど、未知の現象にはそれなりに対処できている。現象と原因は別なんだよな、と言うひどく現実的な事をふと考えてしまった。

 

ソラリス (スタニスワフ・レム コレクション)